![]() 今日もいつもこの場所であの風を待っている 葉風が揺らす緑の跡は丘に広がる銀の波 鼻先ぬらす露の匂いに朝に気づいた僕がいる 風知り草凪ぐ丘で口笛を吹きながら 今日もいつもこの場所であの風と戯れて 夢の音色はどこまで届く 女神の羽にさらわれて 耳の先まで秘色(ひそく)に染めて風の便りを聞いている
草の上に寝転んで流れ行く雲を見て 今日もいつもこの場所であの風と戯れて 午後の日差しにまどろむように過ごした時の柔らかさ 駈けゆくような季節の中でぽつりと咲いた白い花 風知り草凪ぐ丘で口笛を吹きながら 今日もいつもこの場所であの風を待っている 遠い未来に出会うのだろう 甘い記憶に残る歌 いつまでここで待っていようかな 風の女神が踊るまで 風知り草 なびく頃 口笛は風の中 沈む夕日のため息は "今日もまた日が暮れる" 風知り草 なびく頃 口笛は風の中 遠い空がささやいた "明日もまた日は昇る" ![]() |